土用の養生灸

土用の養生灸

2015年07月28日(火)7:43 AM
Q_horoku1 鍼灸師の端くれとして、機会があればアチコチに出向いて様々な治療を勉強させて頂いております。今回は養生として流行った、3つの灸療法をご紹介します。
 
 1つ目は、夏の土用丑の日(今年は7/24でした)の「ほうろく灸」です。日蓮宗円応山法蓮寺(富士市)の「ほうろく加持祈祷」は、1年で最も暑いと言われる「土用丑の日」に行う日蓮宗の秘法だそうです。頭に「ほうろく皿」という呪文を描いた素焼きの皿を乗せ、大量の艾に火を付け、悪鬼邪霊を払う祈祷を行います。
Q_houroku2 お皿の上なので大して熱くないだろうとたかをくくっていましたが、髪の毛の量のせいか途中からかなり熱くなりました。でも、平静を装い涼しい顔で、ほんの少しお皿を浮かせて乗り切りました、ふ~っ。
 艾が燃えている間、お坊さんの力強い祈祷が行われます。お灸パワーと経力(けいりき)が合わさって、頭痛解消、安眠促進、暑気払い、夏バテ解消、ストレス解消に御利益ありとのことでした。
 
 2つ目もお寺さんのお灸です。お寺は昔ながらの養生灸が残っているところもあり、静岡の「手越(てごし)の灸」は有名です。
Q_tegoshi3 曹洞宗金剛山東林寺(静岡市)の「手越(てごし)の灸」は、弘法大師伝来という家伝の灸術だそうです。「駿河の人にして、この灸痕なき者なし」と言われる程、名声は近郊に伝わっていたそうです。
 背中にお灸してもらいましたが、大きめの艾なので熱かったです。でもこの熱さは、自分の力で自分を守るのが当たり前だった時代の当たり前の熱さです。このお灸で、自己治癒力をあげていたのですね。普段 おきらく極楽でやっているお灸とは少々趣(おもむき)の違うお灸です。
 
 3つ目は打膿(だのう)灸です。
Q_yotsugi 「四ツ木の灸」という打膿(だのう)灸は、長期間に膿を出させるのが特徴です。
 燃え始めは平気な顔をしていますが、火が近づくにつれてとてもお見せできない表情になります。落語の「強情灸」みたいです。頃合いになると先生がお灸の周囲を両手でギュッと抑えてくれるのですが、するとアラ不思議お灸の熱さがかなり和らぎます。
 お灸をしたあとには、特別な膏薬を貼って化膿させます。といっても、怪我の時の膿とは色なども違うので、化膿というかどうかも定かではありません。おきらくの場合はおよそ6ヶ月の間、膿が出続けました。
 今は痕が残るお灸を希望する人は少なくなっていますが、昔は凄く多かったそうです。
 
 2月2日と8月2日に行われる二日灸(ふつかやいと)、1月20日にすえる二十日灸(はつかやいと)があるそうです。寒中にすえる寒灸(かんぎゅう)もあるそうです。そして今回体験した夏の土用灸。季節ごとのお灸や俳句・川柳などで詠まれてきたように、お灸は日常の養生だったようです。もちろん、効き目があればこそでしょう。
 細菌やウイルスを知らず抗生物質もない時代に、お灸で免疫力を高めていたのは観察と思索の賜物で、その英知を尊敬せずにいられません。
 
 今でもお灸は自宅でできる養生法です。お勧めは心地よい温かさのお灸です。気になる方はお近くのはりきゅう(鍼灸)院でアドバイスできるので、おきらくにお問い合わせください。

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この記事を書いた人

Koji Wakio(おきらく)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。丙申年。
武術の稽古と豚カツが大好きです。
Satomi Nakano(極楽)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。乙巳年。
神社と美味しいものが大好きです。
 

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