朝起きるのがつらい子は

朝起きるのがつらい子は

2015年09月08日(火)5:51 AM
 いつの間にか金木犀の香りがうっすら漂って来る季節になりましたね。涼しくなって来ると、気持ちよく眠れます。
 
朝ご飯食べたらまた寝ます

朝ご飯食べたらまた寝ます

 おきらくが小学生だった頃、両親が寝る前に見るTV番組をコッソリと布団の中から見てたものです。ヒッチコックのサスペンスものなどを見ようものなら、夜中におしっこで目を覚ましても怖くてトイレに行けず、まんじりともせず明るくなるのを待ったものです。そのせいで、遅刻回数はクラスで断トツ一番でした。怖いドラマは子供の良い睡眠のためには禁物ですね。
 
 そんな訳でたまにしか参加できませんでしたが、全体朝礼で校長先生の長いお話の最中、立っていられなくなる子が数名いたのを覚えています。
 あの子達は起立性調節障害(OD)だったのかもしれません。当時(約50年前)は起立性調節障害に対する理解がなく、「怠けてる」とか「やる気がない」あるいは「根性が足りない」などと誤解されて辛い思いをした子が多かったのではないかと思います。
 
 起立性調節障害の大きな特徴は、朝起きられない事です。夜更かしするから朝起きられないのではなく、体内リズムがずれることで朝起きられず、午後から元気になって寝るのが遅くなります。要するに原因不明の時差ぼけです。
 朝起きる時に活性化するはずの交感神経が、午後になってようやく活性化するため、朝は辛くて午後から元気になります。実際、おきらくと同じクラスだった朝礼で立っていられない子は、午後には物差しを持っておきらくを追いかけ回す元気のある子で、やる気のある成績優秀な学級委員でした。
 
 朝起きられない理由は、立った時に重力で下がった血液を脳に戻せず、立ちくらみ、ふらつき、だるさを感じるためです。
 脳に必要な酸素や栄養が不足するからです。すぐに疲れる・集中できないという症状以外に、朝(起こされても)目が覚めない・1度起きてもまた寝てしまう・立ちくらみやめまいがする・嫌な事(例えば悪臭など)があると気分が悪くなる・肩こりや腰痛・乗り物酔いなどの症状が出ることがあります。
 症状は自律神経の乱れによるものなので、早めにケアする必要があります。
 
 自律神経が乱れる原因は分かっていませんが、自律神経を整える養生は幾つかあります。以前お伝えした、カラーブリージング深呼吸自律訓練法軟酥(なんそ)の法などは自宅でもできます。
 
 起立性調節障害は良くなる病気です。子供が元気になるのを見るのはとても嬉しいです。ましてや不安げだった親御さんが、子供が元気になった途端にみせる笑顔はもっと嬉しいです(子供の回復を信じて頑張って良かったね!)。
 
 色々試しても良くならない時は、お近くのはりきゅう(鍼灸)院でもお手伝いできるので、おきらくにお問い合わせください。

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この記事を書いた人

Koji Wakio(おきらく)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。丙申年。
武術の稽古と豚カツが大好きです。
Satomi Nakano(極楽)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。乙巳年。
神社と美味しいものが大好きです。
 

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