あなたの冷えは貧血かも
季節は立冬(りっとう)も終盤、真冬はもう目と鼻の先という頃。
この後、小雪(しょうせつ)、大雪(たいせつ)と続き、いよいよ本格的な冬がやってきます。
冬になると手足が冷たくて夜も寝られない、という方が結構おられるのではないでしょうか?
実は貧血とまでいかなくても、血が足りないと体が冷えます。
貧血は色々な種類がありますが、代表的な貧血は鉄欠乏性貧血、巨赤芽球性貧血(悪性貧血)、溶血性貧血、再生不良貧血の4つです。中でも、70~80%を占める鉄欠乏性貧血が今回の話題です。
鉄欠乏性貧血になると顔色が悪い、爪がへこむ、疲れやすい、息切れがする、心臓がドキドキするなど様々な症状がでます。ほかにも心配な症状があればここでチェックしてみましょう。
日本の女性は4人に1人が貧血と言われていますが、毎月生理がある女性の宿命でもあります。加えて、無理なダイエットによる栄養不足も拍車をかけます。
男性は、痔や胃潰瘍などの消化管の出血で貧血をおこすことがあります。
また、激しいトレーニングは赤血球を壊すし(溶血)、大量の汗で鉄分を失うため、特にアスリートは鉄欠乏性貧血に注意する必要があります。
大量出血でなければ、鉄欠乏性貧血は徐々に進行するので日常的に疲れやすい、めまいがあるなどの症状がある場合は、定期的に検診を受けることをお勧めします。
でも、出来れば自然な方法で予防したいですよね、それなら食事に気を付けるのが一番です。
動物性食品は、吸収率の良い鉄が豊富に含まれます。冬の野菜で鉄分を補うなら、大根葉や、以前紹介したテーブルビーツなどはいかがでしょう。
鉄分は、多く含む食材だけ摂れば良いのではありません。良質のたんぱく質も必要です。鉄はたんぱく質のグロブリンと結合して、酸素を運ぶヘモグロビンを作ります。
また、ビタミン類やミネラル類も十分に摂る必要があります。ビタミンB類には造血作用があり、ビタミンCは鉄の吸収を良くします。銅は、造血作用があります。
一緒に食べたい食材として、じゃがいもをお勧めします。じゃがいものビタミンCは熱で壊れにくいので、色々な料理で楽しめます。その上、じゃがいもに含まれるトリプトファンは造血を促し、血行を良くする効果もあります。
食材だけでなく、調理具の工夫もあります。昔から使われて来た鉄鍋を使えば、調理の度に少しずつ鉄分を摂ることができます。
他にも貧血を予防する多くの食材があるので、是非工夫して下さい。
話は最初に戻りますが、血が足りないと冷えるのは酸欠で熱が出せないからです。
鉄はヘモグロビンになり、赤血球で酸素を運びます。ヘモグロビンが不足すると、細胞が必要とする酸素が十分届けられず、せっかく食べたカロリーが燃やせないので体が温まりません。これでは冷えるのも当然ですね。
体を温めても冷えやすい場合は、鉄分不足が原因かもしれません。食事内容を見直す価値は、あると思います。
血行が悪くて冷えている場合、はりきゅう(鍼灸)もお役に立ちます。また血に関連して、月経不順や生理痛もはりきゅう(鍼灸)で改善する例が多くあるので、一度お近くのはりきゅう(鍼灸)院でお尋ねください。
この記事に関連するブログ
この記事を書いた人
おきらく極楽にて鍼灸治療中。丙申年。
武術の稽古と豚カツが大好きです。
おきらく極楽にて鍼灸治療中。乙巳年。
神社と美味しいものが大好きです。
Recent Posts
- 普段の食事は和食? 2024年11月19日
- 50歳過ぎたら帯状疱疹ワクチンを 2024年11月12日
- お灸をすえる 2024年11月5日
- ラジオ体操はなかなか良い運動です 2024年10月29日
- 手足が冷たいのを何とかしたい 2024年10月22日