灸の不思議~体がポカポカ~

灸の不思議~体がポカポカ~

2017年06月06日(火)6:39 AM
 きゅう(灸)は熱いと思ってらっしゃる方は多いと思います。
 何℃くらいでしょうか?他の熱そうなものと比較してみましょう。
 
 タバコは中心部で800℃、吸っている時の温度は900℃と言われています。随分と高温です。こんなのに触れたらイチコロで大火傷です。
 揚げ物する時の油温は低めで150℃、高めで200℃程度です。たまに、はねた油が飛んでくると「アチっ」となりますが、まぁ我慢できないほどの熱さではありません。
 伊豆長岡にある足湯。源泉が60℃で水に埋めてない所だと、足がすぐに真っ赤になってしまうほどですが、数秒なら入ってられそうです。
 
 乾かした葉っぱを燃やすという点では、きゅうもタバコと似たようなもんだろうと思われるかもしれません。でも、きゅうの場合、上質の艾(もぐさ)は蓬(よもぎ)の葉の裏のポワポワの白い毛だけを取り出したもので、燃やしてもそんなに高温にはなりません。
 以前きゅうの燃焼温度を測ったことがあります。

きゅうの種類

 最後まで燃やし切る透熱の場合、多少大き目(米粒大)のものでも70℃、小さめ(半米粒大)のものなら、50℃~60℃程度でした。火がついているというのに、温泉と大した違いはないのです。不思議ですね。
 
 熱くないかと言えば、十分に熱さを感じる温度です。熱さに対する感覚は人それぞれですし、すえる場所によっても違いますし、体調によっても異なります。チクッ(はね油が飛んできた感じ)、チュンッ(パリッと焼けた秋刀魚にレモンを絞った感じ)、スーッ(爽やかな風が流れる感じ)、キューッ(熱が体に染み入る感じ)など、感じ方は色々ですが、体がきゅうを必要としている時は気持ち良く感じます。それに、きゅう師は熱さを感じさせない方法を心得ており、心地よいきゅうを心掛けています。もちろん燃やし切らない知熱などもあるので、どなたでも安心して受けることが出来ます。
 
 さて、この小さな小さなきゅうですが、体を温めることに関してはお風呂より優れものです。
 例えば、踵の真ん中に失眠(しつみん)というツボがあります。ここに熱を感じるまで米粒大のきゅうをいくつかすえます。すると、あら不思議。足がポッカポカになって、体の内側から温まってきます。しかもお風呂と違って湯冷めしないし、何時までも温かいのが特徴です。
 お風呂のように体の外から熱を入れるのと比べると、小さなきゅうが与える熱などはたかがしれていますが、体はきゅうの刺激に反応して自分の力で熱を出し始めます。ここがきゅうの凄いところです。
 
 お風呂に入ってもなかなか体が温まらない方は、お近くのはりきゅう(鍼灸)院でお手伝いできることがたくさんあるので、おきらくにお問い合わせください。
 

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この記事を書いた人

Koji Wakio(おきらく)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。丙申年。
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Satomi Nakano(極楽)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。乙巳年。
神社と美味しいものが大好きです。
 

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