でもビタミンCには色々な働きがあります。
　ビタミンCは骨や腱などを結合するコラーゲンの生成に必須な栄養素です。ビタミンCが不足するとコラーゲンが生成されないので、血管がもろくなり出血します。これが壊血病です。壊血病なんて昔の病気じゃないかと思っていたら、現在でもわずかですが発症しています。
　政府統計の総合窓口に令和5年患者調査の結果が公表されています。Z160 総患者数，傷病基本分類別に、アスコルビン酸欠乏症（ビタミンC欠乏症、壊血病）患者が1名記載されています。原因までは分かりませんでした。ただ、もし偏食が原因だとしたらビタミンCに限らず、色々な栄養素が不足するので食事の内容には注意したいものです。
　ほかにビタミンC不足の症状としては、顔色が悪い、貧血、筋肉減少、心臓障害、呼吸困難などがあります。
　またストレスに対抗するコルチゾールなどの副腎皮質ホルモンを作るためにもビタミンCが必要です。なので、ビタミンCが不足するとストレスに対抗できず、疲労感・倦怠感を感じたり、うつ症状がでてしまう事もあります。

 

　私たちの体は酸素を利用して生命エネルギーを作っていますが、それと同時に活性酸素も生じてしまいます。活性酸素はがん、シワ、しみ、糖尿病や脂質異常症、動脈硬化などの生活習慣病の原因となります。私たちの体は活性酸素を無毒化する抗酸化の働きを持っていますが、その働きは加齢によって低下していきます。
　そこで期待されるのがビタミンCの抗酸化作用です。ビタミンCはビタミンA,ビタミンEを合わせて、抗酸化作用のビタミンエース(ACE)と呼ばれています。また様々なポリフェノールやカロテンなどにも抗酸化作用を持つものがあるので、色々な食物を取り入れたいものです。

 

　ところで、ビタミンC不足の症状の中で筋肉減少というのがありました。
　歳をとるにつれ、筋肉は減少します。食事量も減り、ビタミンCも不足すると筋肉の減少に輪をかける事になります。東京都健康長寿医療センター研究所の調査では、血中ビタミンC濃度の高い女性は筋力が強く、身体能力も高いという結果が出ました。
　日本人のビタミンCの平均摂取量は93.5mgなので、ほとんど不足する事はなさそうですが、筋肉の維持・向上のために、たんぱく質と一緒に果物・野菜もしっかりいただきたいものです。

 

　もちろん、筋肉を付けるためには適度な運動も必要です。そして何より質の良い睡眠も必要です。
　養生三本柱(睡眠・食事・運動)が筋肉を維持・向上し、日々の生活を楽にする上で重要になります。

 

　最近食欲がわかないという方、お手伝いさせて頂ける事もあると思いますので、是非お近くのはりきゅう(鍼灸)院におきらくにお問い合わせ下さい。体質にあった治療によって、健康な体になるお手伝いをさせて頂きます。
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