豆まきと気分転換
「一月は行く、二月は逃げる」などと言いますが、2014年もアッという間に一カ月が過ぎ、もう暦の上では立春。
まだまだ寒い日が続くものの、春の兆しがチラチラと。熱海の梅園ではもう梅が咲き始めているようです。
立春と節分
立春ですぐ頭に思い浮かぶのが節分。本来は春だけでなく春夏秋冬各季節のはじまりの日(立春・立夏・立秋・立冬)の前日のことで、年に4回ありました。
季節のかわり目には邪気が生じると考えられており、それを追い払うため、節分の夕暮れ、炒った大豆をまいて年の数だけ食べる「鬼は外」の豆まきは有名です。
でもなぜ豆なんでしょう?
五行論
東洋思想を学んだ方にはお馴染みの、五行論も関係しているからです。
五行論は、万物を5種類の要素(木火土金水:もっかどこんすい)に分け、それら5要素の相互関係によりものごとを理解する考え方です。
五行論の基本は、相生関係(お互いに助け合う)と相剋関係(お互いに制し合う)です。
例えば図で「金」から「木」に青矢印が向かっていますが、これは「金気」が「木気」を邪魔をしたり、「木気」がですぎたりしないようにすることを示しています。これを五行論で「金克木(きんこくもく)」といいます。
立春は、樹木の芽が息吹く「木気」の季節です。
春の訪れを妨げさせないために、「木気」を克する「金気」を抑えるのが豆まきです。
落語の「風が吹けば桶屋が儲かる」の論理と似てますね。
「金気」は果実の実や金属のような硬いものなので豆になったとも、春は丑寅の方角で鬼がいるため「魔(物)の目」や「魔を滅(する)」に通じる豆を使うとも言われています。
ちなみに豆を炒るのは、「火気」で「金気」を弱めて春を迎えやすくするためと言われています。
イライラの虫、ゆううつ気分には
春は体と心の調子を崩しやすい季節です。
五行論でいう「春」は、種が芽を吹くという、大きな変化をおこす「気」が巡る季節です。体調に余裕があれば変化が楽しめますが、そうでなければ大きな変化は体に応えます。
例えば、イライラする、ゆううつな気分になる、元気なようでいて疲れやすい、顔は火照るのに手足は冷たい、肋骨の下や脇腹などが痛い、頭痛、耳鳴りなど、「気」が巡らないため色々な症状がでたりします。
こんな時には、完璧を求めずに気楽な気持ちで、半分できたらOKにするのがお勧めです。そして、積極的に「気」を巡らせるために、色々なものに興味を持ち、昔あった楽しい事やこれから起きる楽しい事に思いを巡らせてみるのはどうでしょう。
それから運動、軽く汗ばむ程度で。やる気が出ない時でも、とにかく動くとやる気が出てくることもあるし、「気」も身体中に巡りだします。おきらく極楽においで下さった方によく薦める体操は中国拳法のスワイショウ。心も身体も随分軽くなります。
ストレスは「気」が滞る原因になりますが、感じないようにすることは難しいので、解消や発散をしていきましょう。汗ばむ程度の軽い運動は、春の季節に特にお勧めです。
それこそ大きな声で「鬼は~外、福は~内」と良いながら、思い切り豆を投げるのも良いかもしれません。おきらくのお薦めは落語。他愛のない馬鹿っぱなしを聞いてクスッとするだけでも随分と違うと思います。
そうそう、おきゅう(灸)もとっても良いですよ。おきらく極楽お薦めのソフトなおきゅうに火を点けて、立ち上るかすかな煙をボンヤリと見ながらおきゅうの香りを楽しむ。一日にほんの5分でもそんな時間(「なごみQ」タイム)を持てば、気持ちは随分と楽になります。
お薦めのツボは「太衝(タイショウ)」。足の親指と第2指の骨の間を足首に向かって辿って行くと、二つの骨が合流する所にあります。押すとピリッとした痛みあったり、気持ちが良い所です。
豆は豆でも
ところで、豆まきに使う豆に落花生を使う地域もあるようです。拾うのが楽、汚れないという理由。とってもエコロジカルです。おきらく的には、柿ピーの小さい個包装のにしてくれると凄く嬉しい。
ちなみに、おきらく極楽では豆と言えば黒豆。
黒豆を煎っておいて毎日黒豆茶にして飲んでいます。香ばしくてとても美味しいです。
黒豆には「活血解毒(血行を良くし、各種皮膚感染症に効果)」「去風利水(免疫力を高め、めまいや急性のむくみを解消する)」効能があります。
是非お試しあれ。
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