木の芽時(コノメドキ)はうつにご注意
朝晩の冷え込みも、随分と和らいできました。体調も大きく変わってきたのではないでしょうか?そして新しい職場、新しい仕事、新しい人間関係、新しい学校、新しい学級などなど。とてもストレスの多い3週間だったと思います。「木の芽時(コノメドキ)」という昔の言葉にがありますが、この時期に心や身体が変調しやすいということは古くから知られていたのでしょう。
心の変調の代表格である「うつ」。厚生労働省の統計によると、日本ではおよそ15人に1人がうつ病になった事があるそうです。
「うつは心の風邪」という言葉がありますが、こじらせると辛い症状が長引くという点は共通します。うつは、自分で気がつきにくい病気です。対応が遅れると回復に長く時間が掛かるので、早期発見・早期対応が大切です。
うつ病の診断基準についてはコチラをご覧いただくとして、ここでは特徴を簡単に説明します。
著しい体重減少、食欲減退または増加、不眠または睡眠過多、易疲労性が主な特徴で、それ以外に肩こり、頭痛、便秘、下痢、めまい、耳鳴り、吐き気、掻痒、しびれなどの不定愁訴があります。この不定愁訴のために、自分がうつ病と気付かないことがあるようです。
最近ではうつ病の発生に扁桃体が重要なパーツであるということが分かってきたようですが、うつ病はその人の心の在り様と、その人を取り巻く社会全体が関わりあったものなので、特定の一つの原因をあげるのは困難です。ホルモン異常や甲状腺機能障害、肝炎治療に使うインターフェロンなどでおきることもあるそうですし、統合失調症、不安障害、適応障害、人格障害、のようにうつ病と似た症状の疾患もあるので、専門医の受診が大事です。
うつ病は、本人が意識するしないに関わらず、絶え間ないストレスにさらされてきているので、心も身体も疲れ果てています。なので、最優先すべきなのは、質の良い休養をたっぷりととることです。
同時に専門医を受診し、適切な診断と治療を受け、抗うつ薬や抗不安薬などの薬物療法や認知行動療法などで治療することが大切です。
また、日常生活のリズムを整えることもとても重要です。
特にうつ病では、睡眠障害を発症することが多いので、
-朝、太陽光を浴びる
-昼寝をし過ぎない
など、睡眠の取り方も大事です。
うつにはミントが効くという記事もありますし、心身共にリラックスしたい時に好きな音楽を聞きながらミントティーを飲むのは効果的かもしれません。
注意が必要なのは、落ち込みが減り、笑顔が増えて来た頃です。
それまで考えられなかった、自分の生活の先の事を考えられるようになります。そして、「早く元の自分に戻らないと」という焦燥感が生じて、うつが悪化したり、自殺の危険がでてきます。周囲は回復している様子に安心しがちですが、この時期は自殺が多い時期です。自殺衝動は身体の不調があると高まるリスクがあるので、不定愁訴はなるべく早く改善するようにしましょう。
たっぷりと休養を取りたいのに、不定愁訴があってなかなか休めない。
鍼灸(しんきゅう)でこのような不定愁訴を軽減するお手伝いが出来ます。
おきらく極楽に一度遊びにいらしてください。
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以下の症状が1つ以上ある。
- 1.抑うつ気分
- 2.興味または喜びの喪失
- 3.食欲の減退あるいは増加、体重の減少あるいは増加
- 4.不眠あるいは睡眠過多
- 5.精神運動性の焦燥または制止(沈滞)
- 6.易疲労感または気力の減退
- 7.無価値感または過剰(不適切)な罪責感
- 8.思考力や集中力の減退または決断困難
- 9.死についての反復思考、自殺念慮、自殺企図
加えて以下の症状を併せて、合計で5つ以上が認められる。
上記症状がほとんど1日中、ほとんど毎日あり2週間にわたっている症状のために著しい苦痛または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能障害を引き起こしている。これらの症状は一般身体疾患や物質依存(薬物またはアルコールなど)では説明できない。
この記事を書いた人
おきらく極楽にて鍼灸治療中。申年。
武術の稽古と豚カツが大好きです。
おきらく極楽にて鍼灸治療中。巳年。
神社と美味しいものが大好きです。
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