梅一輪一輪ほどの暖かさ ~精子について~

梅一輪一輪ほどの暖かさ ~精子について~

2016年02月02日(火)7:35 AM
 暦の上ではあと数日で春。寒さはまだこれから冬本番な感じなんですけどねぇ。でも、熱海の梅園では既に早咲きの梅が6分咲きのようです。梅の花で少しずつ樹が華やかさを増すにつれ、少しずつ暖かさを身近に感じます。
 春と言えば、多くの動物が出産を始める季節ですね。餌が豊富なよい条 件下で仔が成長できるように遺伝的にプログラムされているそうです。
 その点ヒトはいつでも食料を手に入れる事が出来るようになり、出産の時期も特定の季節には限定されていません。それなのに、少子化は進む一方。
 
shushouritu このグラフは厚生労働省がまとめている人口動態統計の中の、母の年齢階級別出生率の推移です。
晩婚化の影響でしょうか、20~29歳での出産が減少して、その代わりに、30~39歳での出産が増加しています。

hubo_heikin 出産が高齢化しているのは母親だけではなく、父親の方もやはり高齢化しており、昭和50年には第一子出生時平均28.3歳だったのが、平成25年では32.5歳になっています。
 おきらくが愛娘をさずかったのが平成元年で33歳だったので、少し高めだったわけです。

 
 こうした傾向の中、不妊に悩むカップルが多いようです。
 女性の不妊治療はかなり前から進んできましたが、男性の不妊治療については、女性に比べると認識が遅れていたようですが、最近では夫婦で治療に通われることも多くなってきました。
 厚生労働省が男性の不妊治療の助成を検討するなど、「希望出生率1.8」の実現に向けた取り組みも始まっています。
 
 男性の不妊は、EDや射精障害など自覚のある原因以外に、精子の数が少ない、精子の運動能力が少ないなど、自覚のないものの方が多く、不妊治療で検査を受けて初めてその事実を知ることになります。
 
 健康な精子は、薬でどうこうできるものではありません。男性の健康度やストレス度が一番のポイントです。
 精子は精巣(いわゆるキ〇〇〇の中身です)で74日、精巣上体(精巣の横から上にかぶさっている組織です)で14日ほど掛かって漸く準備が調います。
 健康になるための取り組みを始めて早ければ3ヶ月で漸く成果が見えて来るものなので、じっくりと養生に取り組みましょう。
 養生は、充分な睡眠・質の良い食事・適度な運動に勝るものはありません。

 どうも、健康に自信がない。仕事・家庭のストレスが解消できない。など、お困りのことがあれば、お近くのはりきゅう(鍼灸)院がお力になれると思いますのでおきらくにお問い合わせください。
 

 
 あ、最後に一つ。精子の数が少ないなら、溜めておいて一気に・・・というのはやめた方がいいです。
 良く引き合いに出されるのがこの論文のようですが、これによると禁欲期間が長いと精子のDNAが断片化する現象が起きるそうです。赤ちゃんの設計図であるDNAが千切れてしまっているのでは、不妊や流産の原因になってしまいますよね。
 そしてこちらの論文には人工授精の妊娠率は、禁欲2日未満で11.27%、3-5日で6.07%、5日以上7.25%と、2日未満が一番妊娠率が高いので長期間禁欲しない方が良さそうです。
 

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この記事を書いた人

Koji Wakio(おきらく)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。丙申年。
武術の稽古と豚カツが大好きです。
Satomi Nakano(極楽)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。乙巳年。
神社と美味しいものが大好きです。
 

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