フットケア ~毎日チェックしたい大切な足~

フットケア ~毎日チェックしたい大切な足~

2013年07月24日(水)9:30 AM
 暑いですね。梅雨から夏にかけては水虫の最盛期ですし、汗で痒くなることもありますがお肌の調子はどうですか?
 ありがたいことに水虫とは無縁できましたが、手足の皮がむける皮膚炎に何年も悩まされたことはあります。水虫かな?と思っても、手足には他にも皮膚炎があるので水虫薬を使う前に病院に行った方がいいですよ、痛みのない簡単な検査ですぐに分かります。
 
太郎くんの足はピカピカ 水虫の9割は足の裏と言われていますが、皮が厚くて丈夫そうなのに感染するのは不思議に思いませんか?水虫菌(正式には白癬菌)はお餅の青カビと同じくカビの一種で、これに感染するのが水虫です。白癬菌は皮膚や毛髪、爪などにあるケラチン蛋白が大好きです。足の裏は厚くてケラチン蛋白が豊富だし、靴や靴下にくるまれているから定着しやすいし、梅雨の頃から温度と湿度がちょうどよくなるので水虫になりやすいのです。
 
 足に水虫や皮膚炎がある方は、次のことに気をつけてみてください。
病院診断してもらいましょう。痒みがない水虫もあるので、治らない皮膚炎があったら検査してもらいましょう。
がでた場合は指示を守りましょう。症状がなくなっても菌が潜んでいることもあるので、再発防止のために薬の指示を守り、1度で治しましょう。2度目の治療は1度目のように上手くいくとは限らないからです。水虫の場合は1年近く薬が必要なこともあります。軟膏の場合は、症状がないところも含めて広く薄く塗りましょう。
足を清潔にしましょう。家に帰ったら皮が傷つかないようにぬるま湯で指の間もていねいに洗いましょう。石鹸を使う必要はありませんが、使った場合は残らないように洗い流すことが大切です。水圧の高いシャワーをかけたり、洗い過ぎは良くありません。あくまでも角質の免疫力をあげるための清潔です。
足の蒸れを防ぎましょう。靴は蒸れにくいものを選び、3足以上をローテーションしましょう。休ませた靴は天日干しが理想です。靴下は1日2~3回履き替えたり、5本指の靴下にしましょう。
ジクジクしたら病院に行く。別の感染症になった可能性が高いことと、角質が傷ついている時は軟膏などがかえって皮膚炎をおこすことになるからです。
感染する場合はうつさないように気をつけましょう。水虫の場合は足を拭くタオルやマットは専用のものにし、スリッパは専用のものにしましょう。菌のついた足の皮が直接、他の人に触れないようにしましょう。それ以外のお風呂や洗濯で水虫がうつることはありません。
生活の見直しをしましょう。免疫力が落ちている可能性があるので、早寝早起きと良い食事など、原因と思われる生活を見直す機会と思っていただきたいです。

 また、うつらないためにはペットの健康を気遣い(ペットからの感染もあるからです)、部屋と足を清潔にし、免疫力が下がらない生活を心がけましょう。

 感染一般に言えることですが、ウイルスや細菌、白癬菌といった病原菌が体についても病気になる訳ではありません。皮膚の防御を突破され、免疫にやられずに生き延び、さらに体の抵抗力に負けずに増殖してはじめて病気になります。
 
 裸足にサンダルや草履でいたくてもできない方もいるでしょうし、できたとしても冷房で冷え過ぎると腰がグキッとなりかねません。
 体は何でも「過ぎ」が好きではありません。「足を蒸らし過ぎ」「足を冷やし過ぎ」どちらもNGです。足が適度に乾燥しつつポカポカするのが皮膚にとっていいのですが、夏の職場では難しいと思います。
 代わりに靴下は午前中、午後、残業の1日3回、残業がなければ1日2回を目安に履き替えてみませんか?裸足になる方は足首ウォーマーなどはどうでしょう?
 靴下の交換はにおい対策にもなります。水虫や皮膚炎と免疫が戦っている隙に、普段はおとなしい菌が足の角質に入りこんでにおいを出します。靴下を履き替えるとにおいが溜まらないうえに足の清潔が保てて、湿気も減ります。
 また、水虫の場合ははがれた皮膚が直接つくことで感染するので、スリッパなどの共有はやめましょう。はがれおちた皮膚にいる水虫菌は、生きて感染する機会を伺っています。
 
 どんな病気も自分の免疫力をあげるのが一番です!そのためには体温を下げないように工夫しましょう。それには足首や手首など、首とつくところを温めるのが効果的です。中には自己免疫疾患という自分を攻撃する免疫の病気もありますが、それでも体を温めると調子が良くなるのは経験するところです。
 ただ、冬と違って夏は熱を体の外にだすのが大切な季節です。具合の悪い場所の近くだけ温め、あとは熱を発散しやすくしましょう。
 大切なので何度も言いますが「過ぎ」ては駄目なのです。
 
 おきらくでは必ず足を見させていただいております。第二の心臓と言われる足は循環器としても、体の支えという視点からも大切な場所ですし、免疫力が低下していると水虫になったりと、体全体の様子が分かることもあるからです。
 例えば足先は糖尿病や血管障害で冷たくなり、神経の障害で痺れ、水虫やタコ、マメ、魚の目で膝や股関節、腰が痛くなる、ということもあるのです。
 特に糖尿病の方は水虫にかからないことがとても大切です。その話は長くなるのでまたの機会にします。
 
 たかが水虫されど水虫ですが、水虫は治る病気の一つです。
 皮膚科で根気よく治療することで治ったり、自分の免疫力があがることで治ったりしますが、まずは水虫になりやすい環境を変える必要があります。
 今年こそ水虫にさよならしたいと思いませんか?
 

 
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おまけ(その他の皮膚炎)
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 手足の困る皮膚症状には幾つかありますが、汗や洗剤などの原因があるもの、内臓の病気からくるものなどがあります。
 手足のうち特に手のひらと足の裏に多い汗疱状湿疹は、あせもと湿疹が混ざったような痒い水疱が左右対称にでます。
 水仕事が多い方の主婦湿疹は、手のひらや指に赤いプツプツした水疱がでます。
 洗剤などのかぶれでも進行性指掌角皮症になると、利き手の指先が乾燥してカサカサし、あかぎれになって皮膚に割れ目ができます。
 脂漏性湿疹は、髪の毛の生え際、眉毛、小鼻の脇、わきの下、太腿の付け根の他に手にもでます。境目の明確な赤い面ができ、皮が細かくむけたり黄色っぽい厚いかさぶたができたりして痒いです。
 更年期になると女性ホルモンのエストロジェンが少なくなるため全身に色々な症状がでますが、皮膚に関しては薄くて張りがなくカサカサするため手が痺れたり湿疹がでやすくなります。


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