ヒトの場合は、唾液中にアミラーゼが含まれるため、口の中で澱粉は虫歯菌の大好物である麦芽糖に変化します。更にヒトの唾液は弱酸性であり、虫歯菌にとって居心地の良い環境です。
　歯周病菌の殆どは嫌気性の細菌で酸素が苦手です。そのため、歯と歯の間の隙間や歯と歯茎の間の隙間に生じる歯周ポケットに多く存在します。そして、歯周病になって、歯茎から出血すると、その血の中の鉄分が歯周病菌のエサになり、ますます歯周病菌が増える事になってしまいます。
　歯周病は歯を支える組織が壊される事で歯が抜けてしまう病気です。多少大げさですが約8割がこの病気に掛かっているとの事です。しかも、5歳から9歳という低年齢でも4割の子供が歯周病という数字もあり、まさに国民病の様相です。
　様々な病気が歯周病を原因とする事が分かって来ています。例えば、心臓血管疾患、脳梗塞、糖尿病の悪化、低体重児出産、気管支炎、誤嚥性肺炎、肥満、メタボリックシンドローム等です。出来るなら歯周病にはなりたくないものです。

 

　歯周病が出来る原因は虫歯菌や歯周病菌を主とする様々な微生物が作り出したプラーク(歯垢)です。プラークの中は、栄養、水、温度が大変良い環境で、その中で歯周病菌が出す毒素が歯ぐきを腫らし、血や膿を出したり、歯の周りの骨を溶かしたりするそうです。
　プラークは歯ブラシで取れなくなるのに24時間掛かるそうです。なので、徹底的な歯磨きでプラークを落とせるなら1日1回で良いのですが、取り切るのは難しいので、やはり毎食後歯磨きを行うのが歯周病予防の基本でしょうか。
　プラークを磨き残すと2,3日で石灰化し歯石になり、歯磨きだけでは落とせなくなってしまいます。歯石を放置しておくと歯周病の原因になるので、年に数回歯科医院に行ってクリーニングし、20本は自前の歯を残したいものです。

 

　そうそう。唾液には病原菌の侵入を防ぐ作用があるのですが、唾液が出にくいドライマウスになると、口の中の病原菌が増えて虫歯や歯周病になりやすくなります。ドライマウスの人は推定で800万人～3000万人程いるそうです。唇や口・喉が乾く、パンが口の中でパサパサする、食べ物が飲み込みにくい等が気になる時は十分に水分を補給して、良く噛む習慣を付けて見ましょう。それで変わらなければ、歯科受診したいものです。

 

　体の中の水分代謝を正常にするのなら、はりきゅう(鍼灸)がお役に立てる事が多いです。
　どうも口が乾く事が増えてきたという方。色々とお手伝いさせて頂ける事もあると思いますので、是非お近くのはりきゅう(鍼灸)院におきらくにお問い合わせ下さい。体質にあった治療によって、強い体になるお手伝いをさせて頂きます。

 

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