2023年09月26日(火)6:08 AM
おきらく極楽では、治療の開始時に必ず脈拍を測ります。その時に
「わたし、脈速いですか?」と聞かれる事は多いですが、「わたし、脈遅いですか?」と聞かれる事は殆どありません。
ヒトの成人の心拍数は安静時50回以上100回未満/分が正常とされています。心拍数が50回未満の場合、徐脈と呼びます。実際50回台の方は結構おられますが、50回未満の方は滅多におられません。
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では、徐脈は何が原因になるのでしょう。
例えば
スポーツ心臓は原因の一つです。これは持久力を必要とする運動を長期間続けた競技者の心臓が通常より大きくなったもので、何の異常もありませんし、トレーニングを中止すれば心臓の肥大は戻ります。運動を中止したにも関わらず、何年も戻らない場合は、何か病気のために心臓が肥大している可能性があるので、循環器科の受診をお勧めします。
また、薬や電解質、ホルモンの異常が原因の場合もあります。例えば甲状腺に異常があって、甲状腺ホルモンの分泌が低下すると徐脈が発生します。
徐脈の原因が不整脈の場合に注意が必要です。脈が遅くなる不整脈には以下の用なものがあります。
- 洞性徐脈
心電図の波形は正常で、心拍だけが遅くなっている状態です。睡眠中やリラックスしている時のように副交感神経優位の場合に心拍が遅くなるのは問題ありません。
心不全等原因となる病気がない場合は特に問題ないのです。
- 房室ブロック
房室ブロックは、心房と心室の間の電気信号がうまく伝わらない状態の事です。特別に治療する必要の無い状態から、ペースメーカーの埋め込みが必要な状態迄様々です。
房室ブロックの症状はめまい、ふらつき、倦怠感、動悸、失神等です。
- 徐脈性心房細動
心房細動で心房の脈が300-1000回/分とあまりに速くなると、房室結節がうまく連絡する事が出来す、心室の脈が遅くなってしまう状態が徐脈性心房細動です。
症状は房室ブロックと同様、めまい、ふらつき、倦怠感、失神等です。
洞性徐脈の殆どは緊急の治療を必要としません。しかし他の徐脈や、洞性徐脈でも検査の結果、重症度が高い場合、失神による事故や、突然死を引き起こす危険性があるため、ペースメーカーによる治療が必要になります。
息切れやだるさの症状が強い、失神やふらつきのがある等の自覚症状がある場合は受診したいものです。
普段気にする事の殆どない脈にも時々気を向けたいものです。いずれにしろ早期発見・早期治療が大事です。
検査しても異常が見つからないのに脈が遅い場合、加齢や動脈硬化が進んでいるかもしれません。この場合、旬の食材をバランス良く腹八分頂き、適度に体を動かす事が一番です。勿論しっかり体を休める事も大変重要です。しっかりと養生したいものです。
玄米ご飯と秋刀魚、大好きッ!!
最近脈が気になるという方。色々とお手伝いさせて頂ける事もあると思いますので、是非お近くのはりきゅう(鍼灸)院におきらくにお問い合わせ下さい。体質にあった治療によって、健康な体になるお手伝いをさせて頂きます。
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