レリゴー・難聴と聞き違い

レリゴー・難聴と聞き違い

2014年09月09日(火)7:39 AM

sara_elsa_2_x 『アナ雪』人気は全く衰えないようですね。 来春には続編の公開が予定されているらしいし。
 ところで、『アナ雪』の中でエルサが歌う大ヒット曲『Let It Go』。
英辞郎 on the Webでは

 
  1. 〔他者の言動に対して〕反応しない[何も言わない・何もしない・そのままで良い・それ以上追求しない・放っておく]ことにする
  2. あきらめる

となっています。放念する、諦念するがよく意味を表していると思います。

 

 最近読み直した五木寛之・帯津良一の対談『健康問答 平成の養生訓』に「いま73歳なんですけど、それなりにいろいろ故障や不具合がないとおかしい。逆に、ないのは不自然であると。例えば、ああ、前立腺の肥大があるな、ちょっとおしっこの出が悪いなあと思いますよね。これは、それなりの歳の取り方をしているんだから、合格。もしも、20歳のような勢いでおしったが出るんなら、どこかに問題がある(笑)。全体にバランスがとれて、それなりに老いていく」と五木寛之が語っています。
 年齢相応の健康で十分という、この考え方はまさにレリゴーしていると思います。おきらく極楽でも初めての治療の際に、年齢相応の治る力というものがあって、怪我や病気で治る力が衰えても、はりきゅう(鍼灸)で元の年齢相応のレベルまで戻るんですよと、ご説明しています。

 

 五木流レリゴーと同じ章で『気休め・骨休め・箸休め』についても語っています。一般的に『気休め』と言うと『一時的な慰めや、その場かぎりの安心。また、そのための言葉や行動。』と言う否定的な意味になりますが、ついつい回し過ぎてしまう『気』を休める事が健康に繋がります。『骨休め』はちょっと休むと言う意味ですが、文字通り骨を休ませる、骨を重力から解放する、つまり横になってしっかり休みを取るのが大事です。『箸休め』は主となる料理の間に出される小品料理の事を言うそうですが、ここでは腹八分の事です。何事もホドホドが一番。

 

 ところで、なぜ『Let It Go』が『レリゴー』と聞こえるのでしょう?
 単語一つ一つを聞くと『レッt』『イッt』『ゴー』となり、日本語では母音と子音は必ずセットになっているためか、音勢の弱い『t』音がとても聞こえにくいです。なのでおきらくには『レッ』『イッ』『ゴー』と聞こえます。そして『t』音と『リ』音はどちらも、上の歯ぐきに舌先を軽く当てるので、日本語脳が勝手に同じ音と認識してしまうのではないかと思います。要するに日本語脳による思い込みですね。同じノリで『レリビー』『シャラーッ』『ワラ』『シランプリ』などがありますが、対応する英語が分かるでしょうか?

 こうした聞き違いはほかにも一杯あります。例えば、『臨床家のための基礎からわかる病態生理学』の中には、娘さんが『今晩うちに泊まっていきませんか?』と聞いているのに、お父さんには『ミニトマトいりませんか?』と聞こえてしまい『ありがとう、いただくよ』と頓珍漢な受け答えをしてしまうケースがあります。これは感音性難聴(かんおんせいなんちょう)という中枢性の難聴の例ですが、思い込みで聞き間違う事もあります。
 例えば『親が呼んでも来やしない』と誰かが言ったとします。でも所々聞き取れなかった場合、かつての経験の中から似たようなパターンを探して来てしまうようなケースです。おきらくだと子供時代に強烈なインパクトがあった『象が踏んでもこわれない』と勝手に脳内変換して聞いてしまうでしょう。
 聞き違いにはこのように多くのパターンがあり、自分が聞いたと思っている文章が本当にそう聞こえているのか考え出すとキリがなくなりそうです。

 

 難聴や聞き違いでお困りでしたら、おきらく極楽にご相談ください。
 

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*1 平成の養生訓

作家の五木寛之氏と医師の帯津良一氏の対談で、『健康問答』『養生問答』『生死問答』があります。
小さい頃から丈夫ではなかった五木寛之氏がたどり着いた健康観とホリスティック医学の先駆者帯津良一氏が様々な健康法について語るのですから面白くないわけがありません。
帯津良一氏は外科医で、鍼灸や漢方などの東洋医学、アーユルヴェーダ、ホメオパシーなどを積極的に取り入れた総合医療を実践している医師として知られていますが、なんとおきらくの大好きな武術の世界では八光流柔術の皆伝師範としても有名な先生です。

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*2 レリビー

『レリビー』いうまもでなくビートルズの『Let it be』
『シャラーッ』おきらくが習っていたフルコンタクト空手の先生が突きを出すときによくこう叫んでましたが、英語では『Shut up』
『ワラ』は『water』
『シランプリ』は『Sit down please』です。
また『t』以外に違いが分かりにいくものに『m』と『n』などがあります。
このボックスには聞き違い以外に読み違いの例を二つ隠していますが、気が付きましたか?

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この記事を書いた人

Koji Wakio(おきらく)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。申年。
武術の稽古と豚カツが大好きです。
Satomi Nakano(極楽)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。巳年。
神社と美味しいものが大好きです。
 

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