腰痛・背部痛と胃・十二指腸潰瘍

腰痛・背部痛と胃・十二指腸潰瘍

2014年10月21日(火)8:43 AM

 暦の上ではもうすぐ『霜降(そうこう)』。霜が降りると言うくらい寒いです。
 一つ前のシーズン(夏~秋)に栄養と休養に注意して養生していた人は、少々寒くなっても大丈夫。身体はちゃんと準備してくれています。逆に、不摂生していた人には辛い季節かも。寒くなってくると、腰や背中が痛んだりしませんか?

 

 腰や背中の痛みは、動かして痛いなら筋肉や関節に問題がある事が殆どで、痛いのは『ココ!』とハッキリ指させることが多いです。この場合、はりきゅうで身体のバランスを整えたり、マッサージや整体などで筋肉を緩めて血行を回復すれば、大抵の場合数回の治療で痛みは消えてしまいます。
 一方、『何となくこの辺』というように痛い場所がハッキリしない時は、治るまで時間がかかることがあります。内臓からくる痛みの可能性があるからです。中でも冬~春にかけての腰や背中の痛みの原因の一つに、胃・十二指腸潰瘍があります。

 

 胃・十二指腸潰瘍と言えば、ピロリ菌感染を思い浮かべませんか?厚生労働省によると30代未満は 50%未満、50代以上は 70-80%がピロリ菌に感染しているそうです。結構多いですね。そして感染者の2~5%に、潰瘍が発生するそうです。ただし、除菌に成功しても再発する人もいるし、除菌に失敗しても再発しない人もいるようなので、除菌と潰瘍の関係は解明されていないようです。

 

 ピロリ菌に感染すると粘膜が弱るため、潰瘍になりやすくなります。でも、その中の数%しか潰瘍を発症しないと言う事は、ピロリ菌以外に要因があると言う事になります。

 口にするもので、潰瘍になりやすいものは何だと思いますか?
 実は冬に多くたべる漬物などの塩辛いものは、胃腸粘膜に打撃を与えます。
 その他に、刺激物・喫煙・アルコール・薬剤なども粘膜へのダメージが大きいです。脂肪やたんぱく質が多い欧米型の食事は、消化のために大量の胃酸を必要とするので潰瘍発症の引き金になります。
 次に、環境です。
 冬の寒さは粘膜の血流を悪くしますし、春は職場の変更・進級や進学・引っ越しがストレスになります。人間関係、季節など、自分を取り巻く環境の変化がストレスになると胃酸の分泌量が増え、それにより粘膜がやられてしまいます。

 

 胃・十二指腸潰瘍は色々な要因で発症するので、ピロリ菌に感染している方は特に刺激物・ストレス・喫煙・アルコール・暴飲暴食を控えましょう。

 更に健康に過ごすために、身体が持っている本来の治癒力を取り戻すのなら、おきらく極楽がお役に立てます。

 

Umeshu 寒くなるとお酒が恋しくなります。アルコールも要因の一つではありますが、百薬の長と言いますし『薬も過ぎれば毒となる』の譬えどおりホドホドにお楽しみ下さい。
 また昔から『念の過ぐるは不念』,『分別過ぐれば愚に返る』と言うようにクヨクヨ考え過ぎない事が一番です。

 

 かつておきらくが会社勤めをしていた頃、数年間胃潰瘍を患っていた時期があります。別にお腹の症状も腰痛もなかったのですが、会社の健康診断で何年も内視鏡検査を受けろとしつこく言われるので、仕方なく近医で受診したらピロリ菌が検出されました。あの頃は土日祝日出勤は当然、平日は4時間以上残業して帰宅後にお酒を飲みながら翌日に使う資料を作ったりなど、ベリーストレスフルな生活をしていたのである意味当然の結果だったと思います。
 あの頃の自分に『もっと楽に行こうぜ!』と教えてあげたい気がします。

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この記事を書いた人

Koji Wakio(おきらく)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。丙申年。
武術の稽古と豚カツが大好きです。
Satomi Nakano(極楽)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。乙巳年。
神社と美味しいものが大好きです。
 

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