怪我の功名?

怪我の功名?

2015年03月03日(火)9:34 AM
 3月3日は雛祭り、桃の節句です。昔は子供の死亡率も高かったので、節目の厄払いやお祝いは意味深かったのでしょうね。
 ちなみに桃は花美しく、実も甘く、よき香りの上に邪も払う不老長寿の果物です。桃源郷は理想の国のことですが、まずは誰もが健康を謳歌する世にしたいと身の程も顧みずに思っています。
 
 「はりきゅう(鍼灸)は何に効きますか?」「どうして効くのですか?」と、聞かれることがあります。また、「刺さない「はり(鍼)でも効くのですか?」と。
 例えば、頭痛薬は頭痛を治すのではなく、痛みを止めるお薬です。頭が痛くなる仕組みは、全てが解明されている訳ではありません。でも、痛みを感じなくする薬は開発されました。おきらくはりきゅう(鍼灸)は痛みの原因、肩こりや目の疲れの元に働きかけることで、結果的に頭痛がなくなるのだと思います。はり(鍼)には鎮痛や筋肉をほぐす力もあるので、どの力を使うのかが治療院によって違うと思います。
 頭痛を無くすのに、痛みを消すのか原因を除くのか、その原因も根本原因なのか根本から派生した原因なのかの違いがあると思います。
 例えば頭痛薬は全ての頭痛に効果がある訳ではないように、おきらくはりきゅう(鍼灸)も、全ての頭痛をなくせる訳ではありません。
 痛みは嫌なものですが、体を守る大切な仕組みです。寝不足の頭痛が簡単に無くなったら、取り返しがつかない無理をするかもしれません。はりきゅう(鍼灸)をしていると、体(本能)は頭より賢くて健康志向が強いと思うことが多いです。
 
 そんな賢い体も、いい加減なところがあります。例えば怪我、体は何となく治りますが元通りではありません。特に大きな怪我はスピード重視で治すので、意識できない程度の小さな負担が残ることがあります。
 気にならないほどの小さな負担は24時間365日続いたある日、水が石を穿つように体に表れることがあります。ぎっくり腰、膝の痛み、眠りが浅いなど、実は小さな不調の積み重ねが原因のこともあります。
 積聚治療(しゃくじゅちりょう)の良いところの1つに、外傷を見逃さないことがあげられます。健康志向の体にでている不調は、意外と取り除ける原因があることも多いです。
 過去、多くの命を失うことになった感染症にはお薬があるし、栄養のある食事で感染症にかかりにくくもなっています。後は賢い体が力を十分発揮できるよう、時々メンテンナンスしたり、節目に養生の仕方を見直すなど、不調がでる前に対策をしてもらいたいものです。
 
sara_sokusai そろそろ虫達も起きる頃、私達も体を動かすいい時分です。三島は早咲きの桜はもう散りますが、その他の花はこれからが盛りです。
 散歩しながら、周りの春を目出るのも一興です。三嶋大社にお散歩ついでに、おきらくにお越しくださいね。

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この記事を書いた人

Koji Wakio(おきらく)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。申年。
武術の稽古と豚カツが大好きです。
Satomi Nakano(極楽)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。巳年。
神社と美味しいものが大好きです。
 

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