五感で食育

五感で食育

2018年10月23日(火)6:18 AM

味も口触りも最高!!

 先日の静岡新聞によると、沼津市の小学校で、五感を使って食を学ぶ「味覚の授業」が行われたそうです。
 同じような試みは浜松市でも「食の都の授業」が行われたようですし、ほかにも静岡市で練りきり体験で五感を刺激しよう、みたいなことも最近あったようです。
 今はコンビニやスーパーに行けば何でも手軽に手に入ってしまうので、五感を鈍らせないためにもこういうイベントがもっと多く催されるようになると良いなと思います。
 
 ところで、最近コンビニに行くと激辛系のカップ麺やスナックが沢山並んでいる気がします。もしかするとおきらくが気が付いてないだけで、他の食品にも激辛系が流行っているのかもしれません。
 辛(カラ)いのは少しなら美味しいけれど、度を超すと罰ゲームになる位なので結構辛(ツラ)いものです。
 何より、辛さというのは味覚として感じているわけではありません。実は痛覚として感じているのです。ですから、度が過ぎればきついのはあたりまえなのかもしれません。
 
 辛さの成分といえばカプサイシンが有名ではないでしょうか。
 カプサイシンは適度な量であれば食欲を増進させますが、量が過ぎれば粘膜が傷付くので、のどや胃があれることがあります。
 ヒトはカプサイシンを消化吸収できないそうです。なので、多量のカプサイシンを食べると口・喉・食道・胃・小腸・大腸・肛門を辿る旅の間に、各消化器の粘膜にタバスコを塗り付けてしまうことになります。
 タバスコの付いた指がほんの少し目に触れただけで、死ぬほど痛いです。カプサイシンは護身用の催涙スプレーや、鼠よけの忌避剤にも使われているものなので、痛いのも当然です。
 おきらくは初めて本格的なインド料理を食べた翌朝、トイレで強い灼熱感を感じ、カプサイシンが消化吸収されないで、体内を通過してきたことを身をもって実感したことがあります。
 

 

 
 大先生の本「やまい一口メモ」にこんな記述があります。
 「辛味は皮膚を強くすると昔から考えられてきました。(中略)ひるがえって今日本で激辛が流行するのは、おそらく日常的に体を使うことが少なくなったため体が鍛えられず、それだけ皮膚が弱くなっていることと無関係ではないように思われます。しかし大人になってからむやみに激辛食品を取るのは問題で、鍛えるどころか辛味に胃や食道の粘膜が侵され、潰瘍などになる恐れがあるため要注意です。」
 辛味もホドホドなら食養生になりますが、度を超すと健康を害してしまいます。何より、美味しく食事を頂くには味付けもホドホドが良さそうです。
 あぁ、でも食べた~い、U.F.〇濃厚激辛ソース焼きそば、一□ちゃん麻辣味、◇ヤング激辛やきそばEND。

 
 痛みの感覚までも味と捉えているのは凄く不思議です。食感は味覚ではないですが、味を構成する大事な感覚です。料理の熱さ、温かさ、冷たさもやはり味を構成する大事な感覚です。見た目や臭いも味覚ではないですが、味を構成する大事な感覚です。結局、五感はそれぞれ大切な役割を果たしているのですね。
 最近なんとなく感覚が鈍いという方は、お近くのはりきゅう(鍼灸)院におきらくにお問い合わせください。色々とお手伝いできると思います。

 
 

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*1 やまい一口メモ


 小林詔司著
 太陽出版
 
「やまい一口メモ
東洋的な健康観のすすめ」改訂版
 
健康について日常的に経験することと、それについて東洋医術の立場からの説明が書かれています。

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この記事を書いた人

Koji Wakio(おきらく)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。丙申年。
武術の稽古と豚カツが大好きです。
Satomi Nakano(極楽)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。乙巳年。
神社と美味しいものが大好きです。
 

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