腕が上がらない(五十肩)
暦の上ではもう立夏(りっか、5月5日~5月20日)ですが、夏の気配を感じられるようになるのはまだもう少し先の事のようです。
早くも冷房を入れている所は流石にまだ少ないと思いますが、夏に向かっていくこれからの季節、冷房が原因の不調が色々と現れるので気をつけてくださいね。
冷房が原因の不調の一つに肩関節周囲炎、いわゆる五十肩があります。
全人口の約2%に発症し特に40から60代の世代に起こりやすく、男性より女性に多いこの五十肩。主な症状は肩の痛みと動作の制限です。
五十肩は一般的に自然治癒する事が多いといわれていますが、適切な治療をしないでいると、痛みは取れても肩関節が拘縮し、動きが大きく制限されるので、一生ADL(日常生活動作)が低いままになってしまいます。
五十肩と似た症状として、上腕二頭筋腱炎、腱板損傷や石灰沈着性腱板炎などがあるので注意が必要です。上記のような症状が長く続く場合は、五十肩と独り合点しないでどうかお早めにご相談ください。
五十肩の正確な発病原因は実はまだ分かっていません。少し前の外来診療ガイドラインのように老化説を取っているものも多いですが、冷えが原因とも言われています。
夏の五十肩の大きな要因は冷房。肩を冷やすと肩関節周辺の血管や筋肉が収縮し不調をもたらし、血流が悪くなった状態で無理な動作をすることで肩関節周辺に炎症が起こりやすくなってしまいます。
日頃から十分に運動し血流を良くするのと同時に、冷房を弱くしたり、何か肩に掛けて冷えを防ぐようにしてください。
それでも五十肩になってしまったら早めの治療が大事です。治療と並行して自宅で出来る五十肩体操を特別にご紹介します。
五十肩体操にはチューブを使うものやペットボトルを使うものなど色々ありますが、ここではテーブルサンディング(テーブル磨き)という体操をご紹介します。
テーブルがなければベンチでも壁でも平らなものなら何でも代用できます。いつでもどこででも出来ますから、一日に何度も思いついたときに繰り返してください。きっと早く良くなります。
体操は3つの動きを行います。
1つめの動きは、テーブルを磨くように腕をまっすぐに伸ばしていきます。出来る範囲で良いのでまっすぐに伸ばします。
2つめの動きは、出来るだけ腕を伸ばした状態で、腕を左右に動かします。
3つめの動きは、肘を出来るだけ胴体に密着させて、小さく前へ習えをしたままで左右に動かします。
体操したいけど、一人じゃやる気が出ない?
だったらおきらく極楽にいらしてください。
鍼灸(しんきゅう)治療で治る力を高めた上で、操体法などの運動療法を一緒にやっていきましょう。
この記事に関連するブログ
五十肩を落語で見てみましょう。Dr.らく朝の「使っている鍬は光る」
この記事を書いた人
おきらく極楽にて鍼灸治療中。申年。
武術の稽古と豚カツが大好きです。
おきらく極楽にて鍼灸治療中。巳年。
神社と美味しいものが大好きです。
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