2024年05月14日(火)7:17 AM
室町時代の医学書「
鍼聞書(はりききがき) 」には、63匹の虫「
ハラノムシ」による病状や治療法が書かれています。まだ医学の発達していなかったこの頃。想像をたくましくしたこの時代の人のセンスが光ります。
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全然科学的じゃないとおっしゃるなかれ。実にヒトのお腹には約1000種類、100兆個以上の目に見えないムシ、腸内細菌が住み着いているのです。
重さにして1.5kg~2.0kg。2kgのダンベルがお腹の中にあるのを想像してみると、結構な量だということがよく分かります。
腸内細菌叢に乱れが出ると、下痢・便秘・肌荒れなどが起きやすくなります。
そればかりか、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、大腸がんなどの腸の病気が起こりやすくなってしまいます。更に腸だけではなく、脂肪肝、糖尿病、肥満、高血圧、動脈硬化、腎臓病、アレルギー疾患、子宮内膜症、うつ病、認知症、自閉症など実に多くの病気が起こりやすくなっているそうです。
一体、腸内細菌は人に腸の中で何をしているのでしょう。
ざっくり言うと、人が食べた食物が消化・吸収されずに残って大腸に届いた食物残渣を腸内細菌は食べて生きています。その時に出る代謝物質が色々あり、人に役に立つ物質としては、各種ビタミン類だったり、酢酸・酪酸などの短鎖脂肪酸だったりします。人に害をなす物質としてはアンモニアやアミン、硫化水素などの有害物質や、発がん性物質が増えたりします。
出来れば、人の役に立つ物質だけを出す腸内細菌であって欲しいと思います・・・
善玉菌、日和見菌、悪玉菌という言葉を聞いたことがあると思います。一概に全てをこの枠組みで分けられるものではないそうです。人の生活習慣はそれぞれ違います。例え同じ食物を食べたとしても、噛む回数や消化液の量は人それぞれ。そうすると、大腸にいる腸内細菌もそれぞれ異なるし、働きも変わってくるそうです。
人の健康に良い腸内細菌叢というのは、多様性に富んでいるそうです。細菌も生物なので生きていくためには餌が必要です。細菌の餌はそれぞれ違うので、様々な食材を摂って、多様性に富んだ腸内細菌叢を育てたいものです。
睡眠不足、運動不足、ストレスも腸内細菌叢が乱れる要因です。
質の良い睡眠、旬の様々な食材で料理を作って腹八分に頂き、適度に体を動かす養生を続けたいものです。
お肉ばかり食べないで、色々食べようねッ!!
お腹の調子が悪くて困るという方。色々とお手伝いさせて頂ける事もあると思いますので、是非お近くのはりきゅう(鍼灸)院におきらくにお問い合わせ下さい。体質にあった治療によって、健康な体になるお手伝いをさせて頂きます。
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