2020年03月31日(火)4:46 AM
烏天狗様じゃぞ
小田原駅から15㎞程離れた所に大雄山最乗寺という凄く荘厳なお寺があります。ずっとそこに居たくて、いっそ近くに引っ越したい。そんな気持ちになるお寺です。境内の至る所に烏天狗がおり、おみくじの烏天狗がまたとても愛らしいのです。
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ここには
大きな大きな下駄がおかれています。おきらくは高校の頃からどこに行くにも下駄を履いて出掛けていたくらい下駄が好きだったので、とても親しみが湧きます。おきらくが高校生の頃は5本指ソックスなんてものはありませんでしたし、足袋のような高いものは買えませんでしたので、裸足で履いていました。なので趾(あしゆび)をぶつけたり、踏まれて足の甲を怪我をする危険が一杯でした。足を怪我から守るには靴が一番です。一方、裸足で過ごさない事で生じる不調もありそうです。
おきらく極楽でははりきゅう(鍼灸)をする時は裸足になって頂くので、足・趾・爪を患者さんご自身よりも繁々と拝見する事になります。
趾に関する不調と言えば真っ先に思い浮かぶのは外反母趾です。痛みが出る事も多いですし、見た目ではっきりと分かるので自覚されている方が殆どです。でも、ご本人が全く自覚されていない屈(かが)み指、浮指、寝指の方も結構多いです。屈み指は、何かを掴もうとしているように曲がった状態の趾です。浮指は、趾の先が反って床から浮いている状態です。寝指は爪が上を向かないで横を向いている状態です。なぜ趾がこのような形になってしまうのでしょう?
手元の「病気がみえる 運動器・整形外科」には屈み指、浮指、寝指のような変形については僅かな記述しかありませんでした。
でも、未病治を基本とする東洋医学的にはこれも体からの重要なサインとしなければならないと思います。足は体の土台であり、趾の変形で体のバランスが乱れると腰痛・肩こり・頭痛などの原因にもなるでしょう。
ヒトが直立二足歩行できるのは、足裏全体で地面に接地しバランスを維持するからこそです。
樹上生活をする他の霊長類と足の形を見比べればその違いは一目瞭然です。ヒトは枝を掴む足の代わりに、直立して両手を自由に使い自由に歩き・走り回れる足を手に入れたのだと思います。
その足を手に入れた頃と今とでは何が違うのか。裸足かそうでないか、地面が凸凹かそうでないか、どの位の距離と時間歩いたり走ったりするか、の3点が大きな差ではないかと思います。この足・趾は凸凹の場所を裸足で長距離・長時間歩いたり走ったりするのに適しているんだと思います。
足本来が持っている形・機能を取り戻そうとするなら、たまには裸足になって足の裏全体でしっかりと地面を感じながら歩くのが良いのではないかと思います。普段使わない足の筋肉を鍛える
趾の体操も有効でしょう。できれば自覚症状が出ないうちに整えておきたいものです。
たまには趾をじっくり観察してみましょう。何だかおかしいと感じた方。色々お手伝いさせて頂ける事もあると思いますので、是非お近くの
はりきゅう(鍼灸)院に
おきらくにお問い合わせください。
因みに「足は人間工学上、最大の傑作であり、そしてまた最高の芸術作品である」とレオナルド・ダ・ヴィンチが言ったそうです。踝(くるぶし)の下には、高々20数㎝~30㎝に満たない空間に体全体の四分の一である52個(左右の合計)もの骨が詰め込まれており、直立二足歩行を実現しているのですから、最高と称賛されるのも当然かもしれません。
下駄好きの方に限らず、大雄山最乗寺で大小様々な下駄を楽しみつつ、最高傑作である足の健康を祈願するのも良いかもしれません。
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