2021年05月11日(火)6:07 AM
解決するのが難しい問題や、不幸な出来事に出会った時、何とも言えない不安に囚われたりします。時には、普段以上に心配したり、部屋の隅っこに隠れたくなったりする事もあります。このような不安は誰でも1度や2度は経験があると思います。
けれど、こうした不安で一定期間以上苦痛を感じ、生活に大きな支障がある場合、神経症と診断されます。
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神経症には、パニック障害、全般性不安障害、解離性障害、強迫神経症などいくつかの種類があります。
おきらくのお勤め時代、仕事仲間に数人のパニック障害の人がいました。100人に1人は掛かると言われている病気です。
パニック障害の症状は、予期しないパニック発作と、それに伴って二次的に予期不安と広場恐怖という症状が二次的に生じます。
パニック発作というのは突然の激しい動悸、胸苦しさ、息苦しさ、めまい等の症状を伴うこのままでは死んでしまうのではないかという強い不安に襲われる発作です。そしてそれはいつどこで起きるか分からない予期できない発作です。この発作は10分~1時間以内にはおさまるのですが、何度も繰り返しおきます。
パニック発作を繰り返すと、また発作が起きるのではないかという不安(予期不安)が募ります。
また殆どの場合、発作が起きた時に、そこから逃げられない、或いは助けが得られない場所や状況を恐れる広場恐怖が伴います。おきらくの仕事仲間は電車に乗れなくなったので、抗うつ薬や抗不安薬で症状を抑えながら自転車で通勤していました。
パニック障害の原因はまだ十分には解明されていません。心理的要因と脳機能異常があるとする説が有力になってきています。
心理的要因としては「過去に何らかのきっかけがあった」、「発症前1年間のストレスが多い」、「小児期の親との離別」のケースが多いとされています。
脳機能異常は以下のようなものです。
快・不快、怒り、恐怖などの感情の中枢である扁桃体で恐怖が引き起こされると、その興奮が周辺の神経部位に伝えられ、すくみ、心拍数増加、呼吸促迫、交感神経症状等のパニック発作の諸症状を引き起こすという仮説です。セロトニンの働きを強める薬が有効である事が、この仮説を補強しているそうです。
東洋医学的には「奔豚気(ほんとんき)」という病気がパニック障害に似ています。3世紀初めに書かれたとされる「金匱要略」という本の中で、「おへその辺りからドキドキが喉まで駆け上がり、死んでしまうのかと思う。恐れや驚きから出る。」という意味の事が書かれています。
恐れや驚きがあれば必ずこのような症状が出るかと言えば、必ずしもそういう訳でもないので、体質や体調によると言うのが東洋医学的な見方になります。
いずれにしても、体の不調が脳機能の障害として現れていると言えます。とにかく無理をしない。十分な睡眠、旬の食べ物を腹八分、適度に体を動かす養生で体調を整えたいものです。
動くの楽しいっ!!
養生のことなら色々とお手伝いさせて頂ける事もあると思いますので、是非お近くのはりきゅう(鍼灸)院におきらくにお問い合わせ下さい。
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