忠言と、どちらが痛い?中耳炎

忠言と、どちらが痛い?中耳炎

2016年03月01日(火)7:42 AM
 3月に入りました。そろそろ温かくなる頃ですが、車のフロントガラスに分厚い氷が張るほど寒い朝も未だにあります。
 日ごとの寒暖差が激しいので、風邪の流行もしばらく続きそうです。風邪と言えば中耳炎、中耳炎と言えば子供の病気と思われる方が多いと思います。耳の構造の違いから大人より子供に多い病気ですが、大人も発症します。そして、大人の場合、これがまた猛烈に痛いのです。
 
 おきらくが30台後半のある朝、突然強烈な痛みに見舞われました。一旦は出勤したものの、痛いわ聞こえないわで仕事にならず早退。耳鼻科の前に家に戻ったところ、愛娘が一緒に行くと言って聞かないので仕方なく連れていきました。医院の絵本を「読んで」と持ってくる愛娘、声を出すと更に痛みが増し・・・
 そうこうするうちに受診の番、ドクターは耳の中を見るなり「直ぐに切開だ!」と。耳の中に麻酔薬を垂らして電気を流す間も、愛娘はずっとそばで何やら話しているけれど何を言ってるんだか全く分からない。そして、いよいよメス。「ズザザ、ガリッ」という音と伴に、人生maxの痛みが・・・看護師が「先生、これ電気流れてません」って、もしかして麻酔は殆ど効いてなかったんじゃないの?でも、膿を出した途端に痛みは嘘のように少なくなりました。
 
 なぜ中耳炎になるのでしょう?耳管(耳の気圧を調整する通路)を通じて、鼻やのどのウイルスや細菌が耳に入るからです。耳にある3つの部屋は、指が入る外耳、喉とつながる中耳、脳とつながる内耳で、外から遮断されているけれど喉とつながる中耳は、風邪などのウイルスや細菌が入ると中耳炎になります。
 中耳炎には急性中耳炎慢性中耳炎滲出性中耳炎があります。
 最初の取っかかりは殆ど急性中耳炎。中耳がウイルスや細菌に感染し、急性の炎症が起きて膿が溜まる病気です。
 溜まった膿で鼓膜が腫れ、ズキズキする激しい痛みがあります。飛行機で耳が痛くなる方は、それをmaxにした痛みを想像して頂ければどんな感じか何となく分かると思います。
 
 急性中耳炎になったら、消炎鎮痛剤や鼓膜切開などで治療することになりますが、そうならないようにシッカリ予防しましょう。
 耳管には肺や鼻など他の部分と同じように、細かい毛が密集していて、ウイルスや細菌が入って来ても中耳から排除するようになっています。けれど風邪をひくと耳管が炎症を起こし、排除する機能が低下するため中耳炎を発症してしまいます。
 このように中耳炎の始まりは風邪などのウイルスや細菌が中耳に入る事なので、風邪の予防や、風邪を早く治すこと、歯磨きなどが中耳炎の予防になります。
 結局は免疫力を上げるという事になります。そのためには日頃の養生が何よりも大事です。お決まりのようですが、良い睡眠・良い食事・そして適度な運動が大切です。そして、養生しているのに風邪を引きやすい、一度引くとなかなか治らない場合、お近くのはりきゅう(鍼灸)院がお力になれる事もあるのでおきらくにご相談ください。
 
 もし風邪をひいてしまったら、鼻水はすすらない方が良いですよ。鼻の奥に鼻水を溜めておくと、中耳炎になりやすくなります。鼻水はこまめにかむのが中耳炎の予防になります。鼻のかみ方が悪いとウイルスや細菌を耳の中に押し込んで中耳炎をおこすことがありますので、鼻は片方ずつゆっくりとかむようにしましょう。ストレスも免疫力を下げ、感染症にかかりやすくなるので、ストレスをなるべく溜め込まないようにすることも大事です。
saru そうそう。耳が痛いと言えば、言いにくい事を言ってくれる人は大切にしましょう。そして言って貰える内に直すべき所は直しておいたほうが良いですよ。おきらくはレッドカードがかなり溜まっている状況です。
 

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この記事を書いた人

Koji Wakio(おきらく)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。丙申年。
武術の稽古と豚カツが大好きです。
Satomi Nakano(極楽)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。乙巳年。
神社と美味しいものが大好きです。
 

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