足の冷えと血圧

足の冷えと血圧

2017年02月21日(火)6:38 AM

澄んだ空気!!

 朝晩冷えますね。古い家なので、ことさら冬の寒さが身に沁みます。布団から顔を出すと息が白く、あまりの寒さに笑っちゃいます。
 キーンと冷えた朝は気持ちがいいですが、年老いた母には心配な朝です。
 
 最近はお風呂の脱衣所やトイレなどを暖めているお家も多いと思いますが、温度差が激しいと血圧が急に変化して危険なことがあります。寒いと血圧は上がりますが、血管が血圧の力に耐えられなくなると脳卒中などの重大な病気に招きかねません。
 基本的に血圧は、1日中変化しています。傾向としては動くと高くなり、じっとしていると低くなるので、朝(これから起きるぞという時)は高く、夜(寝る前など)は低くなります。また、緊張すると高くなり、安心すると低くなります。ついでに加えると、尿意や便意の我慢は血圧を上げます。
 なので寒い朝は高血圧の条件が2つ(寒さ+朝)、更に尿意の我慢で1つ加わり、トイレまで歩き、そこでお尻を出して冷えて、というように血圧上昇の条件がたくさん揃います。糖尿病や動脈硬化など、日頃から血管が柔軟ではない場合の血圧上昇はとても心配なので、温度差が減る工夫は大切です。
 80過ぎの母は少々膝に痛みがあるものの元気なのですが、それでも息が白くなるほどの寒い家では朝の血圧が高めです。エアコンや暖房器具を駆使したいのですが、そういうのを嫌がる世代なので最低限しか使いません(笑)
 血圧が常に高いと血管や臓器を守るために治療が必要ですが、高血圧の原因が分かるのは1割程度で、ほとんどの方は高血圧の原因が分かりません。
 ちなみに、気温が10℃変化すると血圧が10mmHg以上変動することを気温感受性高血圧というそうですが、これは足元の温度との関連が強いので足元を冷やさないことが肝腎なようです。
 東洋医学的にも、足の冷えは体によくありません。特にお年寄りや不調を抱えているなど手足が冷える方は、部分的な冷えを解消できるよう養生したり、足を冷やさない工夫が必要です。
 そもそも体の一部だけ冷えること自体、不自然な状態です。大切な脳や胃腸の血流を確保するために手足が犠牲になったり、腰痛、股関節・膝・足の痛み、意外なところで首や肩のコリから手足が冷たくなることもありますが、普通は体のどこかが冷えたりしないはずです。おきらく極楽に来られる方は総じて冷え症が良くなりますが、これは本来の力が発揮できるようになるからです。
 寒さで血圧が高くなる母は、少し前までは足が冷えて感覚がありませんでしたが、今は感覚と温もりが戻りつつあります。来年の今頃は、足の調子がもっとよくなって血圧が下がるといいなと希望を持って、せっせとおきゅう(お灸)とかで養生しています。
 
 これだけで健康になる!が本当なら、みんなが健康でいられると思いますが、簡単にはいかないのが現実です。一番切実に健康を願っているのは体自身なので、痛みや不調という手段をとって、何か改善すべきものがあることを教えてくれているのだと思います。
 まずは睡眠・食事・運動です。自分でする養生だけでは足りないと感じる場合は、早目にお近くのはりきゅう(鍼灸)院で体調を整えてみませんか?お役にたてることがたくさんあるので、おきらくにお問い合わせください。

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この記事を書いた人

Koji Wakio(おきらく)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。申年。
武術の稽古と豚カツが大好きです。
Satomi Nakano(極楽)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。巳年。
神社と美味しいものが大好きです。
 

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