乾燥と疲れ目と涙

乾燥と疲れ目と涙

2017年12月05日(火)6:40 AM
 暦はまもなく大雪(たいせつ)、天地の気が塞がり、熊が冬眠し、鮭が故郷の川に戻る季節です。三島から見える富士山は真っ白、とにかく寒いです!
 秋が少なかった気がしますが、今年は読書の秋冬だ!と決めつけて、年中ずっと読んでいるくせに今が旬だとばかりに言い訳して余分に読んでいます(笑)
 
 夢中になれることがあるのはいいのですが、まばたきを忘れて凝視していると目が疲れてしまいます。この時期の乾燥も手伝い、目は乾きやすくなっています。ドライアイまでいかなくても、まばたきがしにくいとか、目がゴロゴロするとか、涙がでにくいとか、そんなことがちょっと気になります。
 体のことを学ぶ前は疲れ目には目薬と思いこんでいたのと、目薬ってカッコイイって思っていたので色々と試しました。でも、どれも使い切ることはありませんでした。かえって目が痛くなったり、鼻に入ってきたり、苦みが強かったり(涙は口の方に流れつくからです)、しっくりこなかったからです。でも今は昔の自分に教えてあげたい、目薬よりまばたきだよって!なぜなら、涙は素晴らしい眼球保護剤だからです。
 感動屋の私は割とすぐに涙が出ちゃいますが(笑)、感情の一表現を担うよりも重要なこと、日常的に目を守るのが涙です。涙はあふれても乾いても物が見えにくくなるように、ハッキリ物を見るためには涙の膜が必要です。
 また、涙はホコリなどを洗い流して常に目を綺麗にしてくれるだけでなく、免疫物質を含んでいるため目に見えないばい菌から守る役目も担います。
 実は目には角膜という血管がないところがありますが、涙はそこに酸素や栄養を届けます。ほかにも心の安定や免疫力をあげるなどの仕事をこなしていますが、声を大にしたいのは自分に最適の目薬は涙だということです。
 目からポトリと落ちる涙はただのお水のように見えますが、眼球を守る仕事のために三層に分かれています。この複雑な仕組みが、自分の体に備わっているかと思うと感激します!しかも、感情が高まって出てしまう涙と目を守る日常業務のための涙は成分が違うという細やかさ!脱帽です。
 
sara_MeNoTsubo 目は何かと使いすぎることが多いので、できれば目が疲れる前に休ませてあげたり、ゆっくりまばたきをしたり、目の周囲のツボを刺激したり、手のひらでジンワリと温めてあげるのが目の健康を保つ秘訣です。
 時々、目を温めた方がいいのか冷やしたらいいのかと聞かれることがありますが、基本的に疲れ目なら温めた方がいいと思います。でも、一番いいのは体に聞くことです。温めて気持ちいいならそれが正解で、何も感じなくなればやめ時だし、冷やす方が気持ちいいなら冷やすのが正解です。
 体には意識できる感覚とそうでないものがありますが、体によいことをたくさん感じ取れるようになったらいいなと思います。体の感覚に優れていたり、健康について深く考えてきた方々が築いてきた東洋医学の力を借りて、最後まで健康に過ごすこともお勧めです。
 もし、健康について何かお悩みがあるようでしたらお近くのはりきゅう(鍼灸)院でお手伝いできることもたくさんあるので、おきらくにお問い合わせください。

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この記事を書いた人

Koji Wakio(おきらく)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。丙申年。
武術の稽古と豚カツが大好きです。
Satomi Nakano(極楽)
おきらく極楽にて鍼灸治療中。乙巳年。
神社と美味しいものが大好きです。
 

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