歯周病が関節炎の原因かも？

2023年07月04日（火）7:28 AM

　このブログでは何度も歯周病と肥満・誤嚥性肺炎・認知症など様々な病気との関係について書いてきました。
　歯周病は関節炎とも関係があるようです。

　関節炎と言えば、細菌性関節炎、結晶誘発性関節炎、ウイルス性関節炎、関節リウマチ等色々ありますが、歯周病との関係が高いのは関節リウマチです。
　2015年4月には京大病院リウマチセンターを受診した関節痛患者の調査では歯周病をもつ関節痛患者は、歯周病のない患者に対して関節リウマチになる危険性が約2.7倍になる、と相関性がある事が報告されていました。
　そして、今年の2月にスタンフォード大学から関節炎には、血液に入り込んだ口内細菌に対する免疫系の反応が関係しているという報告があったようです。

　歯周病は歯を支える土台が壊れる病気で、日本人の40歳以上の約8割が罹っているそうです。初期症状が殆どないので、かなり進行するまで気が付かない事が多い病気です。歯周病関連の動画が日本歯科医師会のホームページに掲載されているので、詳しく知りたい方はご覧になっては如何でしょうか。

　歯周病は、2001年ギネスブックに「全世界で最も蔓延している病気は歯周病である。地球上を見渡してもこの病気に冒されていない人間は数えるほどしかいない。」と記載された程、多くの人が感染している病気です。唾液を通して感染します。離乳期の赤ちゃんは親から口移しでご飯を貰う時に、青年期はキスで、ペットボトルの回し飲み、直箸、愛犬・愛猫とのペロペロ舐め等、日常生活の中で危険は一杯です。

　感染を避けるのは難しいとして、歯周病の発症を予防する事は出来ないのでしょうか？
　一番目は正しい方法で歯を磨く事で、歯周病菌の数を減らす事です。そして定期的に歯科受診し、自分では取り切れないプラークを取って貰う事も重要です。
　二番目は、体が本来持っている治る力を上げる事です。治る力が衰える原因は、睡眠不足・食生活の乱れ・運動不足・過労・ストレス等。養生をすればそれだけ良くなります。是非養生を続けたいものです。