寒さと血圧

寒さと血圧

2020年10月13日（火）7:29 AM

　10月に入って一気に涼しくなってきました。これからどんどん寒くなっていくこの季節、血圧が高い人には注意が必要な時期です。
　気温が低くなると、ヒトの体は体温を逃さないようにするため、血管を収縮させます。そうすると血圧が上がりやすくなるのです。血圧が高い状態が続くと、動脈が硬くなり、脳梗塞、脳出血、狭心症、心筋梗塞、慢性腎臓病、大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症などの重大な病気につながる事もあるので心配です。

折りたたむ

　高血圧は自覚症状が殆どないため、血圧計を使って測定するしかありません。自宅に血圧計がない場合は健康診断や献血などの機会にメモをしておくと良いと思います。
　収縮期血圧が140mmHg、拡張期血圧が90mmHg、どちらか一方でもこの値を超えると高血圧症と診断されます。
　血圧が高い状態が続くと動脈が硬くなります。逆に動脈が硬くなると血圧が上がります。血管は年齢と共に老化して硬くなるものです。何もしなければ血圧は上がって行きます。さてどうやって防げば良いでしょう。実は、ある事で血管の老化ペースを落とす事が出来ます。

　血管の内膜は血管拡張物質であるNO(一酸化窒素)を産生して放出する機能を持っています。NOは血管の筋肉に作用してゆるめ広げます。ではどんな時にNOが沢山放出されるのでしょう？それは血流が速くなった時です。つまり体を動かせばNOが放出され、血管が若返ります。

スクワットもするけど

　ではどの程度の運動が良さそうでしょう？
　厚生労働省のアクティブガイドによれば「+10(プラステン)：今より10分多く体を動かそう」だそうです。10分ずつ追加して合計で1日で60分(65歳以上は40分)体を動かせるようになるのが目標って事ですね。
　おきらくのお勧めはやはり下半身の筋肉をよく使う事。何と言っても体の筋肉の70%近くが下半身にあるので、スクワット・踵上げ運動・速歩きでの散歩等を追加するのが良いと思います。

　適度に体を動かし、しっかり休んで、美味しく食べる。養生も筋肉も裏切りません。養生って言われても何をして良いか分からないという方は、お手伝いさせて頂ける事もあると思いますので、是非お近くのはりきゅう(鍼灸)院におきらくにお問い合わせください。

折りたたむ