2023年06月27日(火)5:58 AM
一時期、有名人が適応障害で活動を休止するなどのニュースをよく見かけました。
適応障害って何でしょう。
ICD10(国際疾病分類10版)によると、ストレスで生じる抑うつ気分、不安、心配、困難への対象不能感などの症状の事です。
ここで言うストレスは、死別、離別体験、学校へ行く事、親になる事、目標未達成、引退など様々です。
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ストレスを受けると
脳の中ではストレス反応系(視床下部→脳下垂体→副腎)が働き、ストレスホルモンである、コルチゾールが分泌されます。そして交感神経が刺激されると、体は「闘うor逃げる」モードに入り、血圧が高くなり、脈が早くなる等の変化を起こします。
私達が進化して来た600~700万年の殆どの期間、交感神経が過度に優位になる時間はそれ程長くはなかったと思います。交感神経が優位になるのは捕食者から逃げる時、逆に獲物を狩る時など。それ以外は交感神経、副交感神経はバランスを保って働いています。現代のように職場、学校、家庭で何時間、何日間も交感神経が優位に働きっぱなし、などという事は無かったでしょう。
ストレスも軽い一時的なものであれば、一晩眠ればなくなってしまうでしょうが、重く、何度も何度も繰り返されるストレスに曝され続けると、体調が乱れ、抑うつ気分、不安、自律神経症状等が出て来て適応障害になってしまいます。
適応障害は、ストレスそのもの、ストレスの感じ方、ストレスに曝される時間の組み合わせで発症するるので、人に依って異なります。例えば、周囲の人が大した事では無いと思えるストレスでも、本人にとっては凄く困った状態です。あるいは、ストレスから離れても何時までもその事を悩む事があれば、やはり適応障害を発症する可能性があります。
治療方法は原因となるストレスを突き止め、負荷を軽減する事です。
とは言え、ストレスそのものを完全に無くす事が難しい場合もあるでしょう。そうした場合は、ストレスに強くなるまたは影響を低減出来るようになるのが次善の策だと思います。
最近、ストレスに関しておきらくの興味を引く研究結果を1つ見ました。
今年の4月に東北大学から発表された「
ストレスによる精神症状の個体差は記憶に由来する ―記憶が精神疾患を誘発するメカニズムを解明―」という研究成果です。それは、
ストレスを受けたマウスの海馬で、その記憶を固定するために重要な脳波(リップル)を多く発生させたマウス程、うつ様の精神症状を生じやすい。またリップルの発生頻度は、ストレス後の運動で軽減すると、精神症状の発症が抑制される。という内容です。
ヒトでの研究はまだこれからという事ですが、これは凄く期待できる研究だと思います。
運動すれば、体力が付くだけじゃなく、ストレスも低減出来るって素敵です。もちろん、「運動せねば」、「疲れ切るくらい体を動かさねば」、って感じで自分を追い詰めてしまうと、それがまた大きいストレスになってしまいます。気軽に軽~くウォーキング位から始めたいものです。
東洋医学には「
心身一如」という言葉があります。心と体は表裏一体。心が傷めば体も調子を崩すし、体が病めば心も痛む。というのが東洋医学の考え方です。どのような病気でも体の調子が良くなれば、心も一緒に良くなって行くと考えるのが東洋医学です。
おきらく極楽にお見えになった方にお伝えしている正體術と
自律訓練法の組み合わせは体の力を抜くのにとても簡単な方法で体を楽にできます。おきらくのお勧めです。
ストレスが掛かっていると、睡眠、食事、運動などに悪影響が出ることが多いです。養生の3本柱なので、是非養生を続けたいものです。
パニックっ!!
最近強いストレスを受けてしまって、気持ちが沈んでいるという方。体を楽にするために色々とお手伝いさせて頂ける事もあると思いますので、是非お近くのはりきゅう(鍼灸)院におきらくにお問い合わせ下さい。体質にあった治療によって、健康な体になるお手伝いをさせて頂きます。
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