筋肉には腕や脚を動かす骨格筋、内臓を動かす平滑筋、心臓を動かす心筋の3種類あります
　さて、某菓子メーカーが考えるように、これらの筋肉には大事な仕事が一杯あります。例えば

1. 骨格筋は骨とセットで体を支えたり、動かしたりします
2. 通常の活動状態では体が作り出している熱の60％を作り出しているのが骨格筋だそうです
3. 血管や胃腸等多くの臓器が平滑筋で働いています。勿論心臓は心筋が一瞬たりとも休まず仕事をしています
4. 免疫やメタボを改善するメッセージ物質(マイオカイン)を作り出します
5. 等々

　1番目のは自分の意思で動かせる事なので、誰でも知っていると思います。
　そして、2番目のも日常的に良くある事です。体を動かせば体が温まりますが、その熱の殆どは筋肉が作ってくれているのです。これも自分の意思でコントロールできる事です。
　3番目、4番目は直接は意識的にコントロールできるものではありませんが、筋肉をしっかり動かすことで間接的にコントロールできるものもあります。
　筋肉って凄いですね。

 

　ところで、沢山体を動かせば、体温がどんどん上がります。体温が上がり過ぎると体の中で起きている化学反応に影響が出るのでので、体には体温を一定に保つ仕組みもちゃんと備わっています。
　それ程体温が上がってない時は毛細血管が拡張します。そうすることで、末端の血流を良くし、体表面から熱が放射されます。それでも足りない時は汗をかきます。汗が乾く時に皮膚表面の熱が奪われます。いわゆる気化熱です。最近は滅多に見かけなくなった打ち水と同じ理屈です。更に団扇を使えば熱放散の効率が上がります。
　外気温が高過ぎたり湿度が高過ぎて、この体温調節が上手く行かなくなってしまうと熱中症の危険性が高くなります。一般的に最高気温が25度を超えると熱中症が発生し、30度を超えると死亡する人の数が増えはじめるそうです。ここ静岡では今月中旬から25度を超える日が増え始め、30度に迫ろうとする日も数日ありました。要注意です。

 

　今やマスクを着けてジョギングするのが日常的な風景になりました。スポーツ庁から「安全に運動・スポーツをするポイントは？」という資料(2020年5月22日付け)が公表されています。ランニング・ジョギング・ウォーキングの際は、人が集まる場所を通過する際にはエチケットとしてマスク着用の上、なるべく距離を空けることが勧められています。また、マスク着用で運動すると運動強度が強くなるので、呼気が強くなることを避けるために運動強度を下げることが勧められています。

 

　大して体を動かしていなくてもマスクをしていると凄く暑く感じます。走っていれば猶の事でしょう。顔と頭はとても汗をよくかきます。脳の温度を上げ過ぎないためではないかと思います。マスクをすると顔からの熱の放射が邪魔されます。かいた汗の乾燥が妨げられ熱放散も出来なくなりそうです。こういう時もためらわずスピードを落としましょう。
　体を動かすのはとても大事な事です。歩いたり走ったりは体にとても良いと思います。少し早起きして回りに人が全くいない時間に外へ出て、清々と運動したいものです。勿論水分・ミネラルの補給も忘れずに。
　それと運動の前には下の5つのポイントのように検温と体調の確認して、決して無理をしないようにしましょう。無理をしてでも頑張るというのは、決して美徳ではありません。

1. 平熱を超える発熱
2. 咳（せき）、のどの痛みなど風邪の症状
3. だるさ（倦怠（けんたい）感）、息苦しさ（呼吸困難）
4. 嗅覚や味覚の異常
5. 体が重く感じる、疲れやすい等

 

　少しは体を動かしたいけど体調が今一つという方は、色々お手伝いさせて頂ける事もあると思いますので、是非お近くのはりきゅう(鍼灸)院におきらくにお問い合わせください。
　因みにランニング用のシューズですが、先日おきらくが長年愛用していたビブラムの5本指シューズに穴が空いてしまいました。今度はテレビドラマ陸王で有名になった地下足袋シューズを試してみようかな・・・
折りたたむ