2022年12月27日(火)6:00 AM
前回は寒い時期の脱水症を話題にしました。今回は脱水症が進んだ時にそれが原因で生じる病気について見ていきます。
2021年の日本人の死因は、1位:悪性新生物(がん)、
2位:心疾患、3位:老衰、
4位:脳血管疾患、5位:肺炎、6位:誤嚥性肺炎、7位:不慮の事故、
8位:腎不全、9位:アルツハイマー病、10位:血管性及び詳細不明の認知症でした。
この内、心疾患、脳血管疾患、腎不全は脱水症が原因の場合があるのです。
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心筋梗塞や脳梗塞は高血圧、脂質異常、高血糖が大きな要因ですが、脱水も大きなリスク要因の一つです。体液が減ると血液も減少し、血液濃度が高くなると血栓が出来やすくなります。血栓が心臓や脳の血管に詰まると、心筋梗塞や脳梗塞につながります。
急性心筋梗塞を発症すると、約30%の人が死亡しているらしく、またその多くは発症後短時間の死亡だそうで、命に関わる重病です。心筋梗塞は多くの場合、その前段階である狭心症の段階で治療すれば防ぐ事が出来るそうです。
狭心症の症状は、胸が締め付けられる、冷や汗が突然出る、数分~15分くらい発作が続く等。こうした症状が出たら即循環器科を受診したいものです。
脳梗塞は脳動脈の狭窄や閉塞により、血液が流れなくなって、脳組織が壊死してしまう病気です。血管が詰まった場所によって左右どちらかの体の麻痺や言語障害など様々の症状が出ます。
脳梗塞の前駆症状である一過性脳虚血発作では、一過性の脱力、片麻痺、失語、しびれ等が現れ、数分~数時間で改善する事があります。こうした症状が出た場合も即脳神経科を受診したいものです。
心筋梗塞、脳梗塞はどちらも生活習慣が大きく影響する病気です。食事内容の見直しや運動を行うなど生活習慣を変える事である程度防げる病気です。
脱水も日常の活動の中で工夫出来る事なので、十分に注意したいものです。
脱水が進むと
急性腎障害に至る可能性もあります。
血液が減少し腎臓への血流が悪くなると、老廃物が排出できず体に蓄積し、腎炎を起こしてしまいます。更に糸球体が傷つくと腎臓の機能が低下します。これが急性腎障害です。更に進むと腎不全、心不全と悪化は全身に広がって行きます。
外来患者では約70%が脱水や低血圧が原因だそうなので、数値で現れにくい
脱水のサインを知っておくと良いと思います。
急性腎障害の症状は尿量低下、嘔気や食欲低下、全身倦怠感等です。危ないなと思ったら即泌尿器科を受診したいものです。
お水飲んでねッ!!
食事や運動を考えてやっているのになかなか楽にならないという方。色々とお手伝いさせて頂ける事もあると思いますので、是非お近くのはりきゅう(鍼灸)院におきらくにお問い合わせ下さい。体質にあった治療によって、強い体になるお手伝いをさせて頂きます。
では、本年も誠に有難う御座いました。どうか良いお年をお迎え下さい。来年も宜しくお願い致します。
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