お灸をすえる

お灸をすえる

2024年11月05日（火）6:11 AM

　先週、衆議院選挙の後の新聞やニュースで「お灸をすえる」というキーワードが多数見受けられました。「懲らしめる」という意味で使われたようですが、鍼灸師のおきらくからすると何だかなぁという感じです。お灸は懲らしめるためにするのではなく、健康のためにすえるものだからです。

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　とは言え、お灸もやり方次第です。我慢出来ない位熱いお灸も勿論あります。
　ちなみに、「懲らしめる」という意味で使われ出したのは江戸時代以降のようです。落語「強情灸」には灸の熱さが表現されています。

　でも、おきらく極楽でやっている基本の灸はとても気持ち良い灸です。知熱灸と言う灸で、画像中央のピラミッド型のかなり大きなお灸ですが、熱を感じた時に取り去るので火傷の心配はいりません。それどころか温かくてとても気持ち良いです。

　お灸と言えば、足三里への灸が世界の中で結核を癒やす光になっています。
　最近読んだ「東洋医学はなぜ効くのか　ツボ・鍼灸・漢方薬、西洋医学で見る驚きのメカニズム」(ブルーバックス)という本には、鎮痛・うつ病の改善・自律神経の調整・消化器疾患の改善・恒常性の維持・免疫機能の調節・炎症反応の抑制等々、鍼灸の効果が色々と科学的に説明出来る事が増えて来たと記載されていました。
　鍼灸師としてはとても励みになる内容です。

　ちなみに、来る11月5日は予防医学デーだそうです。予防医学の父と言われる北里柴三郎博士が北里研究所を設立した日がこの日なのだそうです。
　東洋医学はずっと昔から治未病(未だ病になる前から治す)という考え方でやっているので、病気の予防には色々とお手伝い出来る事があると思います。