頭痛には脳や体に異常がないのにおきる片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などの一次性頭痛、くも膜下出血や脳腫瘍のような病気が潜んでいる二次性頭痛などがあります。たかが頭痛と侮らず、長引くようなら早めの受診を。
　でも暑いこの時期だからこその頭痛もあります。ちょっとした工夫で防げたり、良くしたり出来るので、一度お試しを。

 

　昨年までと違ってお家に居る事が多いので、エアコンが大活躍しているのではないでしょうか。でも、体の冷やし過ぎで体調を崩すのは前回のブログで書いた膀胱炎だけではありません。頭痛もそうです。
　エアコンで室温が低くなり過ぎると、首や肩の筋肉が緊張し血行が悪くなって頭痛が出る事があります。温度設定を見直すのが前提です。また扇風機の首を振らずにずっと風に当たりっぱなしでも頭痛が出ます。一度出てしまった痛みを無くすのは、蒸しタオルと脱力体操が効果的です。
　蒸しタオルは濡らしたタオルを電子レンジで火傷しない程度にチンして作るのが簡単です。それを首や肩に当てると血行が良くなります。
　脱力体操は首を後ろに倒し、肩甲骨を寄せて、肩をすくめたら、ゆっくり5つ数えて息を思い切り吐きながら一気に力を抜きます。この体操を3回程繰り返すと凝った筋肉が緩みます。緩んだところでストレッチしておくとなお良いでしょう。

 

　逆に、エアコンを付けずに汗をダラダラ流して頑張っていると、気が付かない内に脱水症になっているかもしれません。頭が痛くなるようだとかなり進んだ熱中症の可能性があります。危険な状態なので直ぐに水分・塩分補給をして涼しい場所で体を休めましょう。

 

　暑い時期は冷たいものが欲しくなります。アイスをガツガツ食べると頭がキーンと痛くなる事があります。食べ物を美味しく味わうには温度が結構重要です。例えば作りたてのラーメンをいきなり頬張っても味を感じにくく、少し冷めた方が味がよく分かります。アイスも同じです。アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、シャーベットと種類によって美味しく食べられる温度は違いますが、冷た過ぎるより少々温度が上がった方が味がより良く分かります。

 

　最後に季節とは関係ないですが、何かに夢中になって気が付かない内に噛み締めや食いしばりをしてしまっている事があります。そんな時こめかみ付近に痛みが出る事があります。噛み締め・食いしばりは意識して歯と歯の隙間を数ミリ空けるように習慣付ける必要があります。30分なら30分と時間間隔を決めて顎を緩めるようにして行けば、少しずつ改善出来ます。この痛みを取り除くには噛むための筋肉の凝りを取る必要があります。まず唇を唾で湿らせて閉じ、勢いよく口を開けると「パッ」という音が出ます。この動作を10回程繰り返すと、噛むための筋肉が緩みます。

 

　暑い時期ならではの頭痛を幾つか見て来ました。原因がイロイロなので使うツボも違って来ます。どうしても一つ選ぶとすれば・・・食欲不振になりがちなこの時期にこそしっかり栄養を摂るために、やはり胃腸のツボ足三里でしょうか。お腹の調子を整えて旬のものを美味しく頂き、程々に室温を下げてスッキリ眠り、元気に体を動かして汗をシッカリかきましょう。どんな気候でも出来る範囲で養生を続けましょう。
　体調や体質にあったツボを知りたい方は、色々お手伝いさせて頂ける事もあると思いますので、是非お近くのはりきゅう(鍼灸)院におきらくにお問い合わせください。

 

　例年なら三嶋大祭りとシャギリで賑やかなお盆シーズンなのですが、今年は自粛のため余りにも静かで物足りませんでした。来年はどうなっているでしょう。
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